交通事故topics

2013年2月 5日 火曜日

素因減額と因果関係

・素因減額が問題となる場合すなわち素因が損害の発生・拡大に寄与したとして問題となる場合、因果関係が問題となる場合があります。


・たとえば、加害者の主張としてこのようなものが考えられます。それは、被害者の損害は、被害者自身に素因があったために発生したのであり、交通事故による外傷によるのではない、すなわち、加害者の行為により発生したのではないとして、損害に交通事故との間の因果関係が存在しないという主張です。


・これに対し、被害者の損害と交通事故との間に因果関係があることは認めた上で、その損害額を算定する際、素因を斟酌して損害額を決めるというやり方があります。


・裁判では、いずれの方法でも素因の問題を判断しているようです。しかし、因果関係が否認されると、かわりにどのような損害を認めるべきか、根拠がなくなり妥当な結果を導くことができなくなるので、過失相殺の規定(民法722条)を類推適用して公平妥当な結論を導くことが合理的と言えます。


・実際、裁判例では、因果関係があることを前提として、素因を斟酌して損害額を算定する方法が主流であるように思われます。


投稿者 アスター法律事務所